【ネタバレあり】親愛なるA嬢へのミステリーのレビューと感想

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  1. 評価:5.000 5.0

    最後まで読むと、内容は濃かった。

    全話読みました。
    日々読書にぼっとする娘綾乃(16歳)を心配した綾乃の母は、小説の世界から現実に引き戻す(男性に興味を持たせる)算段で、本家親戚にあたる小説家で探偵の能見啓千(のうみたかゆき25歳)の仕事を綾乃に手伝わさせる。
    啓千は読書に没頭して背中にもたれかかっている綾乃を憎からず想い、綾乃も啓千の傍で読書を満喫しすることに幸せを感じ始める。
    啓千の処女作が受賞し、独特の作風で人気を得るが、それがきっかけで事件に巻き込まれて右手を負傷。右手の自由が効かず数々のヒット作を世に送り出すも僅か数年で断筆。
    その後、巻き込まれた事件を解決したことから、探偵の依頼が来るようになり。
    綾音は傍にいるうちに、啓千が自分の作品が関係して事件が起きることに苦悩してることに気づく。
    啓千の中で自分を慕っている綾乃の存在が徐々に大きくなってゆく。
    ファン、友人、小説家、編集者と各々が自分の解釈で生きてゆくことが絡みあい事件が起こる中で、綾乃も巻き込まれてしまう。とうとう啓千自身に容疑が掛かってしまい、無実を証明したい綾乃は・・・

    と言うストーリーですが、実は最初から啓千の方が、自分の考えや気持ちに真っ直ぐな綾乃に惹かれて、その想いが徐々に強まって来ます。ホントは綾乃が主人公ですが、啓千の恋心が愛情に変わっていく様子にちょっとキュンとします。
    ミステリーで、どの事件も一件落着でなく、啓千の作品に狂酔した結末は哀しさが残り。天才が故に巻き込まれてゆく様子は重いストーリーですが。
    その中でも、啓千を信じる綾乃の強さが、一筋の光となって道を照らすイメージで。読後感は、明るいハッピーエンド!!というよりイメージ、日々最愛の人と過ごせる、共有出来る喜びや人の温かさというのも意外に悪くないと。
    最後まで読むと、諸々分かってくるので。
    短いですが、内容の濃い作品でした。

    • 6
  2. 評価:5.000 5.0

    読み終えるのがもったいない……

    あっあー、読み終わってしまった……
    できればもう少しふたりのお話に浸っていたかった。
    あっちもこっちも、周囲の人間がみんな簡単にトチ狂ってしまって、事件の動機がほぼほぼそういう一面なのは気になったけど(もう少し何気ない動機があってもいいかなと)そこから醸し出される退廃的な雰囲気が、明治大正くらいのムードを出しているのはとても良かったです。
    面白かった!

    作者さんは別名もあるようなので(あと双子の作家さんの作品もすきでよく読みます)今後も注目していきたいです。

    by 匿名希望
    • 6
  3. 評価:5.000 5.0

    ひきこまれます!

    A嬢こと綾乃ちゃんと一緒になって読んで、泣いて。

    ただ、いつの時代の日本なのだろう。
    スマホどころか、フィーチャーフォンすら出てこない。P HSやポケベルもない。
    作家の口述筆記を編集者が手書きで行う……ノートパソコンとキーパンチャーではない。(和文タイプだとうるさいだろうか?)
    大人達の服装から受ける印象は、明治や大正の雰囲気でもない。男女間の会話など、やりとりはむしろ現代的だ。

    私は考え続けた。

    『日本のようで、そうでもない』世界。
    [明らかな異層]とも言うべき、『ひとつの理想型としての日本』なのか。

    ……作者は答えてはくださらない気がする。

    • 4
  4. 評価:5.000 5.0

    独特のテンポとそれぞれの思い

    啓千が、だんだん綾乃ちゃんに惹かれていくのが、物語を進めて行くと分かりますが、注意して読まないと見過ごします。笑
    二度読み返すと、表情の微妙な変化に納得します。
    描写がとても繊細です。
    出来れば、啓千と綾乃ちゃんの絡みがもう少し見たかったです。
    最後の最後に、『親愛なる』を『最愛なる』に変化したのが全てを物語っていると思います。

    • 6
  5. 評価:5.000 5.0

    終わって欲しくない物語

    時代背景は少し昔の(バブルよりずっと前?)携帯とかない頃でしょうか、この頃はまだ紙の文化が旺盛でした。
    自分もその頃を懐かしく思い出しながら、読んでいた小説を久しぶりに想起させてくれた類まれなる作品。

    読み終えた時は寂しかったです。続編は小説家のデビュー前とかもどうでしょうか?
    父に続き兄がそれ故に警官を志したという過去の経緯にも興味が湧きました。
    言葉選びが秀逸ですし話のテンポがいいです。大好きなミステリーとして楽しめました。ポイント少しお高いとか全然気にならなかった笑
    登場人物のキャラも描き分けもされて分かりやすいし、いろんな人におすすめしたい作品です。

    • 3
  6. 評価:4.000 4.0

    徐々に来ます!

    誰をも魅了する才能と容姿を持った色気たっぷりの小説家と本の世界にしか興味のない少女のお話です。事件を解決しながら、少しずつ惹かれあっていく2人の関係に目が離せない!
    ヒロインに惹かれていることを自覚している小説家と、気にはなってるけど、恋とは自覚していないヒロインとのやりとりが、キュンときたり、もどかしくもあり。ついつい読み進めてしまいました。
    恋愛話のみのではなくミステリーの部分もドキドキさせられたりと読み応えのあるお話でした!かなりお気に入りです!

    by kazu#
    • 3
  7. 評価:5.000 5.0

    ちょっと難しいけど面白い

    元小説家と本が大好きな女子学生が事件を解決していくお話

    3話で1つのお話です。短いせいか、事件の背景とか、セリフのみの説明だったり、現実とか過去がわかりにくかったり(私の能力が無い?)しましたが、面白いです。
    自分の作品が原因で事件が起こると言うのも面白い。

    まだ9話までなので啓千の過去とかは語られていません。2人の関係もこれからです。

    星空のカラス同様、先が楽しみな作品だと思います。

    • 2
  8. 評価:5.000 5.0

    よかったです!
    フィクションの世界と、現実の世界を行ったり来たりしているたかゆきさんとあやの嬢。
    フィクションの世界でふわふわとしているようで、現実ではしっかりと他人の細かいところを見て、気付けるあやのちゃん。
    たかゆきさんがあやのちゃんに惹かれていくところ、あやのちゃんのために物語を書こうとするところ、最後には愛の最上級、「最愛なるA嬢へ」と変わるところ、とてもよかったです!

    by 匿名希望
    • 0
  9. 評価:5.000 5.0

    啓千

    少し古い時代のミステリーかな?と読んでいましたが、少し歪んだ愛が引き起こす事件に引き込まれていきます。

    綾乃ちゃんと啓千さんの回りは図書館のにをいが常に漂ってその手に取った一冊から出てくるお話の一片が、ストーリーにも影響しているし、この作品を色付けています。
    啓千さんに血が通うプロセスが良かったです。最後の笑顔なんて、今までに見たこと無い表情ですもの。
    良い作品でした。

    • 0
  10. 評価:5.000 5.0

    本の虫!まさに虫!の彩乃ちゃんは、ずっと空想世界で生きてたのに、お手伝いをたのまれて親戚の所へそこはまさに天国!沢山本もあるし!背中を貸してくれる人もいる!
    でも何だか!切ないオーラを持った人!
    事件に巻き込まれたくないのに( ≧Д≦)向こうからヅカヅカとやって来て!
    傷つけられてしまって(ᗒᗩᗕ)
    ちょっぴり切ないです。
    作品に飲み込まれるようで、おもしろいです。

    by 匿名希望
    • 0
ネタバレあり:全ての評価 1 - 10件目/全40件

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