5.0
最初の2話を読んで、キリオが殺されてしまい…そのあと、またキリオのストーリーが始まったので、あれ?順番おかしくない?と思いましたが、すべては後のストーリーが最初の2話に結びつくというわけなんですね。
こういう組み立て方もあるんだと感動しました。
画力もいつも素晴らしいですが、時代の雰囲気作りが圧巻です!
ワイルドなキリオも、クールなユウヤもかっこいい。
女性が読むマンガで、この時代のものは珍しくて新鮮でした。
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最初の2話を読んで、キリオが殺されてしまい…そのあと、またキリオのストーリーが始まったので、あれ?順番おかしくない?と思いましたが、すべては後のストーリーが最初の2話に結びつくというわけなんですね。
こういう組み立て方もあるんだと感動しました。
画力もいつも素晴らしいですが、時代の雰囲気作りが圧巻です!
ワイルドなキリオも、クールなユウヤもかっこいい。
女性が読むマンガで、この時代のものは珍しくて新鮮でした。
ヘンゼルとグレーテルの童話に登場する魔女は、迷い込んだ哀れな子供を、最後には食べてしまう目的で肥らせる。
自分をそんな魔女に重ね合わせ、自分の存在意義を自問自答している女衒のキリオ。
そして、そんなキリオがとある女と出逢ってしまって。。。
切ない男の深い悲しみと、愛し合っているときだけ、相手を独り占めしていると感じる、切ない恋をする女の思いが綴られているストーリーで、時間軸が前後しながら、さらに深くストーリーが進んでいきます。
元殺し屋のマスターも、違った意味でキリオを愛した、愛しすぎたんだなと、最後まで読んで感じました。
おすすめです!
実際はもっと酷い時代で、残酷な日常だったと思うけれど、もんでんさんの画だから、引き込まれて最後まで読めたと思う。キリオ、裕也、シロ、そして美都。それぞれがそれぞれを愛しているのに、愛は残酷な終わりを迎える。美都ひとりが全ての愛を背負い、シロを支え 支えられながら前に進むのであろうラスト。美都がいてくれて良かった。もんでんさんの作品の中でも、特に秀悦だと思える。
終戦後の日本、夜の繁華街が舞台。
軸として描かれる、闇社会に属する二人の男の関係は、友情にしては深く、互いに相手に殉ずるようなものだったように思う。
それを取り巻く女達のそれぞれの生き様。
少女、子持ちの女、性格の強さ、弱さ。年代も性格も様々だが、みな引き込まれるような魅力を持っている。凛とした眼差し、生きるために決める覚悟。現代ではなんとかなるだろうことも、ままならなかった時代に生きた人々の強さというものはこうかと思わされた。
そしてやはり、絵が最高に美しい。男女の顔や肉体、この絡み合いの魅力を、これほど引き出せる作家というのはそういないだろうと思う。エロ、ではない。性、とかエロス、というものだった。切なく力強く、人間らしい生き様が描かれていた。
もんでんさんのファンで毎作読んでいますが、その中でも好きな作品です。
どエロを求めているなら違う感じですが、
登場人物それぞれの生き様、最後に全てが結びつく全体像、コミック1冊で読み切れるのに圧倒的な読み応え。
どれを取っても素晴らしかったです。
作者買いで読みました。
絵が確立されてるので相変わらず綺麗でした。
ほぼ2話ずつの読みきりなのは読みやすいと言うべきか物足りないと言うべきか。それぞれに前後しますが繋がりがあるのでポイント分は楽しめます。
この作者さんは色男✖無垢な少女がお得意ですね。好物なので読みやすかったです。人妻には関心ないので話によってはいらないなと思いましたが。あと男性同士もあるので嫌いな方は注意。嫌悪なものではなかったです。
って、ロクデナシも冷血漢も爺さんさえも、
何故こんなに艶っぽいのだろう?
不潔で猥雑で血腥いのに至極ピュア。
『死』『妊娠=誕生』という完成度の高いものに絡めるには
そりゃもう『エロス(他の語は不適切ワードで入力できない!)』しかないですわな。
三つ引っ括ったら『生きること』そのものなワケで。
ストーリー骨子の強さ、画力の素晴らしさは
他の皆さんが仰っている通り。
でも個人的には、この作品の頃の絵柄が一番好きですね。
適度に丁寧で適度に手癖な良い頃合いで、
印刷画面や液晶画面だというのに、キリオと裕也の香りや
艶と色香が匂い立ってくるような錯覚に陥るほど
色っぽい男性描写だと思います。
もんでんさんが描く男性は、何故こんなにもセクシーなのでしょう…
女を喰いものにして生きてるキリオも、バーを経営しているが実は殺し屋のユウヤも、心に深い傷を負いながら、死に向かって生きているように見えました。
そして2人とも、色気がすごい❗️
最後はハッピーエンドとはならなかったけれど、残された女性たちが力強く生きてくれることを願います。
あの男の子が実は…というところ、泣けました😢
戦後は本当に大変だったんですね❗️
安全に暮らせることがいかに幸せか、感謝しなければと、しみじみ思いました。
ヤバイ=良い‼
ずーっと読み続けたいくらい読みごたえがある作品でした
全話、キリオの出てくる話ですが
2話づつで現在、過去、と時系列があります
1話めから引き込まれて読んでいたので、普段なら時系列があるとわけわかんなくなるのですが、すんなり読めました
ラストに向けて、なるほど、と時系列が繋がる所があり、ほんとに終わらないでーって思いました
切ない、悲しげなラストではありますが、キリオとマスターの幸福感も伝わりました
もんでんあきこ先生の作品は、本当に本当に、素晴らしい!
女衒の男を核に、様々な人生にスポットを当て描いているが、見えてくるのは性的な事ではなくもっと奥底にある人の根っこの部分で、非常に骨太な、それでいて舞い散る雪のように儚いドラマを見ることができて、読んだ後に胸が熱くなりこの先もずっと心に残り続けるであろうという貴重な読書体験になりました。
戦後の混乱期という時代背景を先生がとても勉強されていると感じるような細かい描写が物語の世界により真実味を持たせている。
そして、絵がとても綺麗!女性も男性も色気がある!先生が描く女性も男性も本当に好き!
先生の作品は本当にどれも素晴らしいですが、この作品は特に多くの人に読んでほしい名作です!!