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ひめゆりの歌が聞こえる~女の戦争哀史~

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あらすじ

子のため、夫のため、地獄を生きた女たちの戦争史。「ひめゆりの歌が聞こえる」尽忠報国を掲げる軍国少女。非国民と罵られる対照的な少女に出会い、彼女は…。「敦化事件」口減らし同然で夫のもとに嫁いだ美和子。夫とともに満州へ渡るが…。「兵隊女房」<特殊看護婦>に応募した小枝子だったがその仕事の内容は軍人相手の娼婦つまり「兵隊女房」だった。「子供のためなら―「ヨイトマケの唄」より」娘のためなら身売りも厭わない母。しかし娘は「パンパンの子」といじめられ続け…。

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    子供のためなら―「ヨイトマケの唄」より(2)
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みんなのレビュー

  1. 評価:5.000 5.0

    大本営に見捨てられた国「沖縄」

    夏の野の茂みに咲ける姫百合の・・・

    うら若い女学生たちが学業そっちのけで
    皇国日本のために必死に働いている。

    誰かの体験談を元にして作った作品なら
    尚嬉しい。

    昔、沖縄県のひめゆり博物館(だったかな
    ?名前忘れた)
    に行って、色んな展示や資料を閲覧した
    が、やはりこの作品のように悲惨
    極まりないものであった。

    今でも沖縄の土を掘ると人骨が沢山
    出てくるらしい。
    胸がつぶれる思いである。

    私見だが、なぜ沖縄は昔から
    こんなにもひどく踏みにじられてきたのだろう。
    かつて琉球王国という独立した国家
    であったのに、
    明治維新によって日本に取り込まれ、
    廃藩置県で沖縄県という名前の
    大日本帝国の一部にされてしまった。

    そして、この戦争で本土決戦が
    起こるまでの時間稼ぎ、
    ひいては帝国の犠牲になれなければならないのか?

    しかし沖縄も「本土」の一部であろう。

    まさか沖縄だけは本土扱いされていないと
    いうのであろうか?

    それならば彼女らの戦いは全くの徒労になってしまう。そんな筈はない。

    現在も沖縄はアメリカの下にしいたげられている。

    • 18
  2. 評価:5.000 5.0

    作者のヒューマニズムに救いを感じる

    ネタバレ レビューを表示する

    あまりにも、悲惨な戦禍の描写に何度も目を覆いたくなりました。
    実話はこれより酷かったとの事実に戦慄します。

    ひめゆりの塔などの映画や、敦化事件などは、中国からの「残留孤児」のニュースなどで、戦争の悲惨さ、愚かさは知っているつもりではいました。

    しかし、漫画と言う形で目にすると、さらにリアルに認識されます。

    作品に貫かれた作者のヒューマニズムにも、共感できるため、ただただ悲惨な話にも救いがあります。

    • 2
  3. 評価:4.000 4.0

    哀しい

    近頃は終戦記念日が近づいてもTVで特集を組まれる事も減りましたね。ひめゆり隊は言うに及ばず、敦化事件は同じ女性として本当に胸が痛みました。被害を受けた側は一生涯の苦しみ以外はないでしょうが、暴行を加えた兵士はどう思ったのか。戦争が終わり日常に戻り家族と暮らす中で戦争だし仕方ないと忘却したのか、悔やんだのか…そこを知りたいですね。何もかもを狂気に駆り立て人間を人間で無くす戦争はどんな理由があってもしてはだめですね。

    • 1
  4. 評価:4.000 4.0

    忘れちゃいけない歴史

    ネタバレ レビューを表示する

    中学の合唱コンクールで「ひめゆりの塔」を唄うことになり、少し勉強したこともあり、懐かしく思い出して読みました。
    私たちは、明るくも暗くもないそんな思い出しかありませんが、ひめゆり学徒隊たちは、地獄のような戦場にただ立ち向かうしかなかった。
    ぜひ、「ひめゆりの塔」という曲も聴いてほしい。
    そんな思いの蘇った作品でした。

    by 匿名希望
    • 4
  5. 評価:4.000 4.0

    当時を知らない私達が読むべき作品

    よくテレビで流れるお涙ちょうだいの戦争物語ではありません。十代の女の子たちが親元を離れ命を危険に晒しながらけが人のお世話をする。怖くてたまらないのに逃げられない。そういうふうに教育されているから。戦争はいけないと声たかだかに叫ぶより、この短い話を読めば日本における第二次世界大戦がどういったものであったのか、どんな犠牲があったのか。
    心に残るお話です。

    • 1

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