2.0
ブルーカラー×グルメ漫画。
ハンチョウの喋り方や感じが「中間管理録トネガワ」の主人公・利根川に似てて、余り面白いとは思えなかったな。
先に発表された「中間管理録」の利根川はいわゆるホワイトカラー。中間管理職の難しさ等をを含めた笑い話が多く、また、利根川がインテリな事もあり知的なギャグも多かった。
一方で、ハンチョウはブルーカラー。人を動かす利根川とは異なり、動かされる側の労働者側の人間であり、気取らない性格の持ち主である。その事も、本作品が「トネガワ」より人気が出た理由の一つなのかもしれない。インテリで高級嗜好の強い利根川と違い、ハンチョウは久しぶりに出た地上で、庶民的な食事を好み、ささやかな時間を過ごす所も読者に好まれたのかもしれない。
「トネガワ」が長く続かなかったのはギャグ漫画の宿命でもあったが「ハンチョウ」が「トネガワ」より続いているのは、ギャグ漫画よりグルメ漫画に重点を置いている所ではないかと思う。
ぶっちゃけた話、ギャグ漫画よりグルメ漫画の方が描くのは楽な気がする(偏見と言われても仕方ないけれど)。ギャグ漫画は締め切り日までに面白い事を一人で考えなくてはならない過酷さがあるのに対し、グルメ漫画は何処かの店で美味しそうな食べ物を一品でも見つけてくれば話が描ける気がする。
世にグルメ漫画が異常に溢れ、長く続いている作品があるのは、こういう背景があるのかもしれない。
ただ、自分はやはりギャグ漫画が好きだし、楽してる感じのあるグルメ漫画よりギャグ漫画を描いてる漫画家さんを尊敬します。
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