4.0
私には重過ぎた…
この作品をとても好きな方が多いようですので、まず申し上げますと、人の死に少し敏感な人間の意見ですのでご容赦ください。
それぞれ皆がエゴの塊…これが人間の真理なんでしょうね。確かに矛盾を抱えてない人間なんて存在しないけど。散々傷付けておいて堕ちていくこともできなくて贖罪のために離れようとするけど結局それも出来ず傷を深くしてしまう。どれだけ、傷付けても傷付けられても離れられないのが本当の愛なら辛すぎます。
話としてはきれいにまとまっていたし、ハッピーエンドといえばそうなんでしょうけど…重過ぎて辛過ぎて私は幸せな気分になれない。読み終わってもいつまでものどの奥が詰まって息苦しい。(それだけ入り込んでしまったのはやはり作品の素晴らしさだと思っています)
本当に求めているのは誰なのか、求められているのは自分なのか自分を通して見てる人なのか、本当に自分自身は求められていないのか…特にこの2人の関係ではこういう気持ちって一生付き纏うんじゃないでしょうか。
人は(特に愛した人なら尚更)亡くなった人を美化する傾向にあると思うので、生きてる人が亡くなった人を超える存在になるのはとても難しい。超えなくても忘れなくてもいいじゃないって確かにそうなんですが、そんなに簡単でもないし普通は無理ですよ。生き写しのような相手を選ぶなんて、心も頭もおかしくなります。
いやいや、マンガだからって思うんですが、そうなんですが。単に私には向いてなかった、それだけのことです。
私は漫画の世界でくらい、死という永遠の別れからは解き放たれて、ただただ幸せな気持ちになりたいタイプです。なので、作者さんのつむぎくんのお話は好きです。
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