5.0
重いです
最初から最後まで重いです。
どうしてこんなことをするのか、その理由が知りたくて一気に最後まで読みました。
ヒロインは筋が一本通ったとても魅力的な女性で、物陰からヒロインを眺めていた蓮様も一目惚れだったのだと思います。
酷い仕打ちに打ちのめされながらもその奥底の根底にある蓮様の愛情を肌で感じ取って、惹かれあい信頼し慈愛に満ちた愛情で凍りついた蓮様の心を溶かしていくヒロイン。銀との三人の間に漂う複雑な愛情に共感はまっっったく出来ませんが胸が締め付けられました。ヒロインの父上が酷いクズ過ぎて許せない。あの人のようにクズになれない蓮様に救われた気がします。
時代背景も含めて最後に火事の中蓮様が初めて自分の心の内をヒロインに曝け出すシーンにほだされました。このまま二人で死んでも良い!くらい一人で盛り上がってしまいました。
三人で幸せに暮らす最終話でどちらの子供も授かったのだなーと、幸せな暗闇の夜と夜が明けて白んでくる現実のはざまのような背徳感で何とも言えない気持ちになりました。
自分の体力がある時じゃないと持っていかれそうなので、健全な体力の時に何度も読み返したいです。
- 19