5.0
実力を持った女性
パーラは、夫に愛される事無く、3年の結婚生活を送った。唯一、心が休まるのが、モーガンの両親が彼女を実の娘の様に可愛がって慈しんでくれている事。
やり甲斐があって、大好きな仕事を結婚退職してしまった事なんて、家族愛を渇望していた彼女にとって、それに替わる重きを持った掛け替えの無い重要なものに感じられたのね。只一つ、夫から全く愛される事が無かっただけ……。
仕事をさせたら、水を得た魚の様に実力を発揮し、頭角を表すパーラ。生き生きとした表情に、亡きソフィアを重ねたアリオン。
パーラは彼女の代替え品。きっと、パーラの赤毛は、珍しい【スカーレットレッド】なんだろうな。滅多にいない赤毛の女性。
だからこそアリオンは、彼女に惹かれたんだろう。
USBの画像を観てしまったパーラ。
一緒に泣いてしまった。
亡くなった人(女性)には、絶対に勝てない。身代わりになっても、それに気付いたら、愛していればいる程、悲しくて、辛くて、寂しくて、心が痛くて血を流し続ける。身を持って知っているからこそ、パーラの気持ちが手に取るよりももっとよく解った。
アリオンは、残酷な言葉を羅列している様に想った。
そこからどうやって、ハッピーエンドに持っていくんだろうと、冷や冷やしながら読んだ。かなりな力業で引っ張って行ったなぁ~🤭
アリオン、気付くの遅過ぎ~。
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