5.0
読後感
言葉に出来ない、心に重たく残るものがある読後感です。最後幸せな結末が無ければ読み返さない作品です。でも、それだけ素晴らしい作品ということでもあり、作者さん、天才だと思います。
螢(受)の半生が壮絶過ぎて…フィクションなのに息が止まるほど苦しい描写もあります。その中で準太(攻)の存在は間違いなく救いです。(読者にとってもです)
大野を除けば、肯定する訳ではないけれど、波柴もまた背負い、守らなければならないものがあり、そうせざるを得なかったのだろう…と、少しだが酌量出来る所もある。そう思わないと、到底許せないので。でも、やはり愛した相手が悪かった。出会わなければここまで堕ちることはなかっただろうが、出会い、堕ちたからこそ普通の幸せが本当の幸せであることを実感できたのだと思います。受け入れてきた螢の強さには涙が出ます。
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